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萬願成就―茨木のり子さんのお墓参り [日記]

2月17日は茨木のり子さんの命日です。
本年の命日に合わせて新しい詞華集『わたくしたちの成就』を茨木さんにお見せしたくて、山形県鶴岡市にある浄禅寺に行ってきました。亡き夫・安信さんの眠るお墓に、茨木のり子さんも眠っておいででした。

安信さんが亡くなったあと、30年以上も一人の生涯を送った茨木さんは、安信さんのお骨の一部を大事に自室に飾っていました。ご自身も世を去って、そのお骨と一緒に茨木さんも、やっと眠りについたのです。

ふだんは他人様の墓参に出かける性質ではないのですが、今度ばかりは、編集を始めたときからずっと「待っていてくださいね、いまに見せに行きますよ」とつぶやいてきました。
茨木さんが思いを成就なさったように、ぼくも「満願成就」でありました。

茨木墓参.JPG


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【新刊】茨木のり子さん さいごの詞華集 [出版]

わたくしたちの成就表1オビ付.jpg

谷川俊太郎さんに「あとがき」をお願いしました。

谷川さんは、「詩では私人ではなく公人であることを志した茨木さんが、死後発表を許した『歳月』を含む本書は、一途に愛する<私>を貫いたひとりの女性の生が、詩というかたちによって<公>となった、現代では稀な混じり気なし愛の詩集です」と評しました。
その「混じり気なしの愛の詩集」という言葉を詩集のオビに使いたい、とお願いしましたら「うん、そのつもりでぼくも書いたんだよ」とおっしゃいました。谷川さんは一流のコピーライターでもあります。

事実上、この『わたくしたちの成就』が、童話屋が出版する茨木のり子さんの詞華集の最後の作品になります。
タイトルの「わたくしたちの成就」は、冒頭詩「急がなくては」から採りました。「死にたい、もう生きるのに飽きました」と生前口にしていたのはほんとうの気持ちでした。早く死んで、早く亡き夫、安信さんが眠る鶴岡に行ってそのかたわらで眠りたい、と、童女のように書きました。

詩人として功成り名を遂げ、一方で一女性として安信さんに一目惚れして愛を全うした。まさに河合隼雄さんがおっしゃるとおり、自己実現も自我実現も果たした、特筆に値する人生なのでした。

この詞華集には「ばかものよ」も「倚りかからず」もありません。まさに「混じり気なしの愛の詩集」そのものです。
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